回天に通じる狭い交通筒を上っていった。

「回天戦用意!」。艦長の指令が出された。

 艦は、5機の人間魚雷「回天」(全長約15メートル、直径約1メートル)を上部に搭載していた。回天は、魚雷に乗り込んだ隊員が操縦しながら敵陣に突っ込む特攻兵器。出撃は、死を意味する。

 https://workshift-sol.com/users/view/101046 http://ja.mangareborn.jp/users/14519「お世話になりました」

 特攻兵5人は、短剣を握り締め、回天に通じる狭い交通筒を上っていった。長澤さんがよく知る10代の青年もいた。

 回天のエンジンが駆動し、艦が小刻みに揺れ始めた。艦長の「回天発進」の命令を待つばかり。あと数分で激しい戦闘が始まる。

 http://y-watch.net/member/nbghjub/ https://www.eniblo.com/nbghjubその時だった。「用具納め」。艦長の戦闘体制解除の指令が出された。

 荒天で攻撃が中止されたようだった。「助かった」。乗組員は安堵(あんど)の表情を見せた。